NAME

yatt_manual(ja) -- yatt 構文マニュアル (日本語版)

SYNOPSIS

<!yatt:args>
<yatt:layout title="My hello world">
  <yatt:myhello who="world!"/>
</yatt:layout>

<!yatt:widget myhello who>
<h2>Hello &yatt:who;!</h2>

<!yatt:widget layout title>
<!doctype html>
<title>&yatt:title;</title>
<body>
  <yatt:body/>
</body>

Overview

yatt のテンプレートは、通常の HTML に、 名前空間 yatt: で始まる yattの構文要素を加えたものです。 (名前空間は yatt の設定で変更可能ですが、 この文書では簡単のため yatt: で説明を統一します) yatt の構文は XML に似ていますが、XML よりも再帰性を改善した、 よりテンプレート向きの独自構文 LRXML (Loose but Recursive XML) を採用しています。以下は LRXML の主な構文要素とその役割の概要です。

<yatt: ... />
<yatt: ... ></yatt:...>

部品(widget) の呼び出し

<:yatt: ... />
<:yatt: ... ></:yatt:...>

部品(widget) への引数(タグ形式). (引数の中に更にタグを含めたい時に使うと、HTML らしいテンプレートが書けます)

&yatt: ... ;

Entity 参照 (埋め込み要素:変数や関数呼び出し)

<!yatt: ... >

yatt 宣言 (部品定義の始まり)

<!--#yatt ... -->

コメント. この部分は yatt の解析対象外。

XXX: 将来的に、閉じを #--> に変更する案があります。

&yatt[[; ... &yatt]];
&yatt#num[[; ... SINGULAR ... &yatt||; ... PLURAL ... &yatt]];

多国語化メッセージ. yatt xgettext で抽出。

<?yatt ... ?>, <?perl ... ?>

ターゲット言語の記述を直接埋め込みたい時

Files

yatt を用いた Web Application の典型的なディレクトリ構成の例を挙げます。

.
├── app.psgi
├── cpanfile
├── lib
├── public
│   ├── .htyattconfig.yml
│   ├── hello.yatt
│   ├── index.yatt
│   ├── login.ydo
│   └── other.html
├── static
│   └── css
│       └── main.css
└── ytmpl
    ├── .htyattrc.pl
    ├── envelope.ytmpl
    └── error.ytmpl

一般的な .html, .css や、perl の PSGI ベースの Web Application の標準的なファイルである .psgi, cpanfile 以外に、 yatt に固有なファイルとして .yatt, .ytmpl, .ydo, .htyattconfig.yml, .htyattrc.pl が各所に置かれています。以下それぞれの役割を概説します。

*.yatt

Web Application として外部に公開したい (public な) yatt ベースの動的ページは、 拡張子 .yatt を付けて、Web Application の公開ディレクトリに直接配置します。 上記の例では public/ ディレクトリに置いています。 (php が .php ファイルを公開ディレクトリに配置するのと同様です) サブディレクトリも普通に扱えます。公開ディレクトリの名前は設定で変更可能です。

*.ytmpl

反対に、ユーザに見せる予定の無い(private な)テンプレートには拡張子 .ytmpl をつけてください。公開ディレクトリに置くことも可能ですが表示は拒否されます。通常は上記の ytmpl/ のようにテンプレート専用のディレクトリを作成して そこに配置します。

*.ydo

POST されるデータに対する処理など、 html 生成よりもデータの操作が 主であるものは、テンプレートの中に書こうとすると却って読みにくくなります。 そこでそのような処理は直接 perl で記述出来るよう、別の仕組みが用意されています。 (この文書では扱いません)

.htyattconfig.yml, .htyattconfig.xhf

ディレクトリ毎の YATT::Lite をロードする時に渡される設定パラメータを記述します。 書式は YAML か XHF 形式です。

.htyattrc.pl

ディレクトリ毎の Entity 関数を定義したい時や、 ディレクトリ毎の各種ハンドラをオーバロードしたい時に使います。

XXX: 残念ながら、現時点では、.htyattconfig.yml.htyattrc.pl の更新を反映させるには、 プロセスの再起動 が必要です。

Widget Invocation

widget を呼び出すには、 <yatt:... > で始まるタグを書きます。 タグは /> で閉じる empty element 形式か、閉じタグ </yatt:... > を 使う形式、どちらでも書けます。引数は x="..." のようにタグの属性として渡すか、 引数を表す別のタグ として渡すことが出来ます。

<!--foo の呼び出し. 閉じタグ無し. 引数は属性 x として渡す例-->
<yatt:foo x="hello!" y="world!"/>

<!--開きタグ+閉じタグの例。囲まれた部分は body 引数として渡されます-->
<yatt:foo x="hello!" y="world!">
  my contents!
</yatt:foo>

<!--中に属性タグ形式で引数 x を書く例-->
<yatt:foo>
  <:yatt:x>hello!</:yatt:x>
  <:yatt:y>world!</:yatt:y>
  my contents!
</yatt:foo>

<!--属性タグの、閉じタグ無し形式の例-->
<yatt:foo>
  my contents!
<:yatt:x/>
  hello!
<:yatt:y/>
  world!
</yatt:foo>

widget search order

widget は

  • 同一ファイル内

  • → 同一ディレクトリ内

  • → 他に指定されたテンプレートディレクトリ

の順で検索され、最初に見つかったものが使われます。検索はコンパイル時に 行われ、 見つからない場合はコンパイルエラーとなります。

widget path

別のファイルやディレクトリ内で定義された widget を呼び出す事も可能です。 この場合、パス名を : でつなげて書きます。(拡張子 .yatt は省いて下さい)

例えばファイル foo/bar.yatt の中に

<!yatt:widget baz>
....

が有った場合、これを index.yatt から呼び出すには

<yatt:foo:bar:baz/>

と書きます。

XXX: 同じ名前のファイルとディレクトリが有った場合

XXX: positional arguments

name= を省略して引数を書く話

XXX: path thru arguments

引数の右辺に bareword を渡したときの挙動

Implicit arguments

XXX: this, CON

body argument

全ての widget は閉じタグを使う形式で呼び出すことが出来ます。

<yatt:foo>
  bar
</yatt:foo>

この時、閉じタグまでの間に書いた記述は、暗黙の引数 body として widget に渡されます。 body は (明示的に宣言しない限り) code 型とされます。

これを呼び出すには, entity 呼び出し形式か、widget 呼び出し形式、 どちらでも使用できます。

&yatt:body();

<yatt:body/>

これは最も頻繁に現れる、ブロック形式の部品を定義するときに役立ちます。

<yatt:env title="mypage">
  ...ここに延々と本体を...
</yatt:env>


<!yatt:widget env title>
<h2>&yatt:title;</h2>
<div class="content">
  <yatt:body/>
</div>

attribute element

閉じタグを使う <yatt:...> ... </yatt:...>形式で widget 呼び出しを書いたときは、そのタグで囲まれた body の箇所に、他の引数を特別なタグ (属性タグ) として書くことができます。 (タグ型引数) これを用いると、html 属性 の中にタグ的な記述を持ち込む必要を減らすことが 出来ます。

属性タグは、先頭が <:yatt... で始まるタグです。 (lisp の :keyword 引数のイメージです)

属性タグの書き方は二通りあり、 /> で終わる空要素を使う形式と、 </:yatt... 閉じタグを持つ形式です。

<yatt:env>
  ...body として渡される部分...
  <:yatt:title/>
  タイトル
</yatt:env>


<yatt:env>
  <:yatt:title> タイトル </:yatt:title>
  ...body として渡される部分...
</yatt:env>

BUILTIN Macro

yatt のタグは widget の呼び出しだけではなく、 他にも制御構文を表すタグにすることも出来ます。 これは yatt のマクロ機能によって実現されています。 YATT::Lite には以下のマクロが組込み定義されています。

yatt:my

局所変数を宣言・初期化したい時に使います。属性として var="初期値" を複数 書くことが出来ます。初期値を省略することも可能です。 変数に型を指定するには var:type="初期値" のように : に続けて 型名を書きます。型を指定しない場合は "text" 型になります。

<yatt:my x=3 y=8 z />

<yatt:my
   foo="bar"
   val:value="&yatt:x; * &yatt:y;"
/>

閉じタグを用いた場合、自動的に html 型の変数宣言となり、body に相当する部分が 値として用いられます。

<yatt:my foo>
  <h2>foobar</h2>
</yatt:my>

yatt:if, :yatt:else

条件分岐を記述したい時に使います。

<yatt:if "not &yatt:x;">
 ...not x の時...
<:yatt:else if="&yatt:x; < 10"/>
 ... x が 10 より小さい時 ...
<:yatt:else/>
 ...その他...
</yatt:if>

yatt:foreach

ループを書く時に使います。 list="..." にリストを作る式を渡すと、 そのリストに対してループします。 my=var でループ変数を宣言出来ます。 宣言を省略した場合は &yatt:_; が使われます。

<yatt:foreach my=row list="&yatt:some_db_query();">
  ...DB から取り出した一行毎に...
</yatt:foreach>

my で変数を宣言する時に型を指定するには、(変則的ですが) my:型名= のように、 my= の間に :型名 で型を指定します。

<yatt:foreach my:list=row list="&yatt:some_db_query();">
   &yatt:row[0]; &yatt:row[1];
</yatt:foreach>

yatt:return

エラー処理などで Early return を書きたい時に使います。 if="..."unless="..." の条件式を渡すことで、指定条件成立時に early return する ことが出来ます。(if, unless は無くても構いません)

<yatt:return if="&yatt:some_error;">
  <h2>エラーが見つかりました!</h2>
  &yatt:some_error;
</yatt:return>

<yatt:my data:value="&yatt:get_some_data();"/>
<yatt:return unless="&yatt:data;">
  <h2>データが取得できませんでした!</h2>
</yatt:return>

注意点: yatt:return は単なる実行の打ち切りなので、それ以前に 出力された内容が有った場合、それも出力されます。

Entity Path Expression

yatt ではテンプレートへの値の埋め込み(置換)を (HTML/XMLの) entity reference 記法を拡張した Entity Path 式で表現します。 HTML/XML の entity reference は &amp;, &quot; のように & .. ; で表現されましたが、 yatt の Entity Path 式 は &yatt で始まり ; で終わります。 (勿論、この接頭辞 yatt も設定で変更可能です)

以下はEntity Path式の例です。

&yatt:foo;                       <!-- 変数 foo の参照 -->

&yatt:func(arg1,arg2);           <!-- 関数 funcの呼び出し -->

&yatt:dict{name};                <!-- 辞書(ハッシュ表) dict の要素参照 -->

&yatt:list[:x];                  <!-- 配列 list の要素参照 -->

重要な注意点ですが、一部の例外を除き、 Entity Path式の中には スペースをそのまま含めることは出来ません

&yatt:func( space separated text );  <!-- エラー! -->

これは意図的に加えた制限です。あまり複雑な構文を用意しても、 既存の HTML/XML エディタとの相性が悪化するだけだから、という理由です。

path element

Entity Path式の例を再掲します。

&yatt:foo;                       <!-- 変数 foo の参照 -->

&yatt:func(arg1,arg2);           <!-- 関数 funcの呼び出し -->

&yatt:dict{name};                <!-- 辞書(ハッシュ表) dict の要素参照 -->

&yatt:list[:x];                  <!-- 配列 list の要素参照 -->

Entity Path式の構文は開始記号 &yatt で始まり、 一個以上の "path element" の列の後、最後に終了記号 ; で閉じられます。 式の意味はこの path element によって決まります。 先の例から path element のみを抜き出すと、以下のようになります。

:foo                       <!-- 変数 foo の参照 -->

:func(arg1,arg2)           <!-- 関数 funcの呼び出し -->

:dict{name}                <!-- 辞書(ハッシュ表) dict の要素参照 -->

:list[:x]                  <!-- 配列 list の要素参照 -->

path element のうち、(..), [..], {..} のように括弧を用いるものは 以下の特徴が有ります。

括弧内の要素は , で区切ります

通常の言語の関数呼び出しと違い、 , は optional な terminator として解釈されます

&yatt:func();                  <!-- func()       引数なし -->
&yatt:func(1);                 <!-- func(1)      引数1つ -->
&yatt:func(1,);                <!-- func(1)      引数2つ -->
&yatt:func(1,2);               <!-- func(1,2)    引数2つ -->
&yatt:func(1,2,);              <!-- func(1,2)    引数2つ -->
&yatt:func(1,2,,);             <!-- func(1,2,'') 引数3つ -->
&yatt:func(1,2,());            <!-- func(1,2,'') 引数3つ -->
括弧内の要素は :.. で始まる "path element" と、それ以外の "literal element" に分類されます。

以下の例では、 :val() の引数は "path element" です。

&yatt:val(:foo);
&yatt:val(:bar[3]);
&yatt:val(:baz{foo});

以下の例では、 :val() の引数は "literal element" です。

&yatt:val(other);
&yatt:val({k,v,k2,v2});
&yatt:val([1,2,3]);
入れ子にする時は&yatt; を書きません。

括弧の要素には path element (か、後述の literal element) を入れ子で書くことが出来ます。

&yatt:func(&yatt:dict{name};,&yatt:list[:x];);  <!-- エラー! -->

&yatt:func(:dict{name},:list[:x]);              <!-- 正常 -->
path element の後には、別の path element を続けて書くことが出来ます。
&yatt:object:method1():method2():method3();

&yatt:list[:x][:y]:method();

&yatt:dict{name}:method()[:ix];

:var -- 変数参照

変数 var の値を埋め込みます。例えば変数 bar の値が "BAR" だとして、

foo &yatt:bar; baz

foo BAR baz

に置換されます。

:func(arg...) -- 関数呼び出し

そのディレクトリの .htyattrc.pl で定義された Entity "func" を呼び出します。 引数は , で区切って複数個書くことができます。

例えば、もし引数の合計を計算する関数 sum() が entity として宣言してあれば、

3+4+5 = &yatt:sum(3,4,5);

3+4+5 = 12

に置換されます。

:dict{key} -- 辞書から取り出し

HASH(辞書)変数 dict の要素 key を参照します。

例えば変数 car に辞書 {model => "Pulse", maker => "Renault"} が入っている場合、

My car is &yatt:car{model};.

My car is Pulse.

に置換されます。

:list[ix] -- 配列から取り出し

配列変数 list の要素 ix を参照します。

literal element

引数をそのまま返す標準 entity 関数 :val() を用いて 最初の Entity の例を書き直してみましょう。

&yatt:val(:var1);
&yatt:val(:func(arg1,arg2));
&yatt:val(:dict{name});
&yatt:val(:list[:x]);

この括弧の中には、上記のような path element の他に、 配列辞書(ハッシュ表)文字列をそのまま埋め込むことも出来ます。 これを Entity Path式の "literal element" と呼びます。

&yatt:val([1,2,3]);

&yatt:val({name,hkoba,age,XXX});

&yatt:val(rawstring);

文字列にスペースを含めたい場合は、文字列全体を (...) で囲みます。

&yatt:val((space separated string)));

更に文字列 literal の先頭に = を入れた場合、 Entity Path式の該当箇所に(制限付きながら)ホスト言語(Perl)の計算式を埋め込むことも可能です。

&yatt:val(=3*8);

&yatt:val((= $x * $y));

{key,value...} -- 辞書作り

辞書(HASH表)をそのまま書きたい場合に使います。

&yatt:val({foo,x,bar,y}{foo});  <!-- x を返します -->

&yatt:query(table,{user,hkoba,status,online});

&yatt:dbic:resultset(Artist):search({name,{like,John%}});

[val,val,...] -- 配列作り

配列をそのまま書きたい時に使います。

&yatt:val([a,b,c][0]);   <!-- a を返します -->

&yatt:query(table,[user,hkoba,status,online]);

(spaced text) -- 空白入り文字列

文字列に空白や , などを含めたい時には、全体を (...) で囲んで下さい。

&yatt:query((select x, y from t));

空文字列(長さゼロの文字列)を明示的に使いたい時も使えます。

&yatt:obj:someMethod(());   <!-- 空文字列を引数として obj.someMethod を呼ぶ -->

=expr, (=expr) -- 計算式

文字列の先頭が = で始まる場合、(perl の)式として扱われます。 部分式に計算式を書きたい時に使います。

&yatt:if(=$x<$y,yes,no);
&yatt:if((= $x < $y),yes,no);

..other-text.. -- 文字列

以上いずれにも属さない文字列は、単なるテキスト値として扱われます。

現時点では ここに perl の $var 形式の変数埋め込みを書くことが許されています。

Examples

例:

&yatt:dict{foo}{:y};
&yatt:list[:y];
&yatt:x[0][:y][1];
&yatt:if(=$$list[0]or$$list[1],yes,no);
&yatt:if(=$$list[0]*$$list[1]==24,yes,no);
&yatt:if((=($$list[0]+$$list[1])==11),yes,no);
&yatt:HTML(:dump([3]));
&yatt:HTML([=3][0]);
&yatt:HTML(=@$var);

BUILTIN Entity

XXX: dump, render, HTML, default, join, url_encode, datetime, mkhash, breakpoint site_prefix, site_config, dir_config

:val() ,

第一引数をそのまま返します。第二引数以降は無視します。

&yatt:val(3);      <!-- 3 を返します -->

&yatt:val(a,b,c);  <!-- a を返します -->

&yatt:val();       <!-- undef(null) を返します -->

YATT Declaration

yatt のテンプレートは宣言文と本文の並びです。 yatt宣言 は <!yatt:... で始まり > で終わります。以下は宣言の例です。

<!yatt:args
    x y="text" z='code'
    -- コメント --
    body=[
       title="text"
       name="text"
    ]
>

<!yatt:page "/doc/:item">

<!yatt:page other="/foo/:item">

<!yatt:widget another x y>

宣言の中に書けるものは、以下のものが有ります。

name, ns:name... (ターゲット言語で許された識別子と :)

引数や、widget 自体の名前は、(引用符抜きで) そのまま書くことが出来ます。

name=...

...には "..", '..', [..] いずれかの引用記法か、 スペースと閉じタグ > を含まない文字列を書くことができます。

"text in double quote", 'text in single quote', [ ... nested ... ]

引数の型やデフォルト値、ルーティングを書くときの記法です。

-- ... --

宣言の中には -- ... -- で囲んで コメントを書くことが出来ます。

<!yatt:args ARGS...>

yatt では、拡張子が *.yatt 又は *.ytmpl となったファイルは自動的に widget として扱われ、ファイル名から widget の名前が与えられます。例えば index.yatt は同じディレクトリの別ファイルから <yatt:index/> として呼び出すことが可能です。

そのようにして作った widget は(ファイルの中の) default widget と呼ばれます。 この default widget に引数を渡せるようにするための宣言が、 <!yatt:args> です。

<!yatt:args x y>
...(以下、このテンプレートでは引数x と y が使用可能に)...

引数には "Argument Declaration" を用いて型やデフォルト値を指定することが出来ます。

また、URL Pattern を用いて, path_info の残りを引数に用いるよう指定することも出来ます。

<!yatt:args "/:doc" x y>
... (引数 doc, x, y が使用可能に)...

<!yatt:widget NAME ARGS...>

yatt では一つのテンプレートの中に複数の widget を定義することが出来ます。

<!yatt:widget foo x y>
 ...(foo の定義)...

<!yatt:widget bar x y>
 ...(bar の定義)...

このようにして定義した widget は (次の "page" とは異なって) 内部的なものであり、外部からのリクエストで勝手に呼び出されることは有りません。

<!yatt:page NAME ARGS...>

public な widget を定義します。一つのテンプレートファイルで 複数の page を記述したい時に使います。 ファイル内の page を呼び出すには "Request Sigil Mapping"URL Pattern を使って下さい。

<h2>以下をご記入ください</h2>
<form>
 ...
 <input type="submit" name="~confirm" value="確認">
</form>

<!yatt:page confirm>
<h2>入力内容をご確認ください</h2>
...

<!yatt:action NAME>

テンプレートの中に POST 動作も記述したい時に使います。 action 部分に書けるプログラムの詳細は XXX: (未完) prog_action を参照してください

<!yatt:page confirm>
<h2>入力内容をご確認ください</h2>
<form>
 ...
 <input type="submit" name="!register" value="登録">
</form>

<!yatt:action register>
...(ここからperl のプログラム)...

Request Sigil Mapping

~PAGE=title, ~~=PAGE

page を呼び出すには POST/GET の parameter に ~ページ名=...~~=ページ名 を含めて下さい。(... 部分は任意の文字列で構いません。) (複数同時に送信した場合はエラーになります)

例えば

<input type="submit" name="~back" value="戻る">
<input type="submit" name="~confirm" value="確認画面へ進む">

あるいは

<input type="hidden" name="~~" value="confirm">
<input type="submit" value="確認画面へ進む">

(submit ボタンが一つしか無いときは、後者の方が安全です)

!ACTION=title, !!=ACTION

action を呼び出すには POST/GET の parameter に !ページ名=...!!=ページ名 を含めて下さい。(... 部分は任意の文字列で構いません。) (複数同時に送信した場合はエラーになります)

例えば

<input type="submit" name="~back" value="戻る">
<input type="submit" name="!register" value="登録する">

あるいは

<input type="hidden" name="!!" value="register">
<input type="submit" value="登録する">

(これも、submit ボタンが一つしか無いときは、後者の方が安全です)

Inline URL Router

yatt の args 又は page には、URL パターンを書く事が出来ます。

パターンは yatt 宣言の中の先頭(引数よりも前)に 文字列形式 ('/...'"/...") で書きます。

パターンの前に 識別子= を加えて name="/..パターン.." の形式で書いた場合、 name が widget の名前として用いられます。 name= を省略することも可能です。この場合、URLパターンから widget 名が自動生成されます。

(パターンは必ず "/" で始まる必要が有ります。(将来の拡張のため))

<!yatt:args "ROUTE" ARGS...>

<!yatt:args "/:user">
  ... &yatt:user; ...

(!yatt:args は (既に名前が決まっているので) name= は不要です。)

<!yatt:page "ROUTE" ARGS...>

<!yatt:page "/admin/:action" x y z>
  ...

<!yatt:page NAME="ROUTE" ARGS...>

<!yatt:page blog="/blog/:article_id">
  ... &yatt:article_id; ...

<!yatt:page blog_comments="/blog/:article_id/:comment_id">
  ... &yatt:article_id; ... &yatt:comment_id; ...

Routing patterns

実際のルーティングでは、最初に page のパターンが上から順に試され、 最後に args のパターンが試されます。

:VAR

[^/]+ にマッチしたものが、引数 :VAR に渡されます。

<!yatt:page '/authors/:id'>
<!yatt:page '/authors/:id/edit'>
<!yatt:page '/articles/:article_id/comments/:id'>

{VAR}

<!yatt:page "/{controller}/{action}/{id}">
<!yatt:page '/blog/{year}/{month}'>

{VAR:REGEXP}

<!yatt:page '/blog/{year:[0-9]+}/{month:[0-9]{2}}'>

{VAR:NAMED_PATTERN}

<!yatt:page '/blog/{year:digits}-{month:digits}'>

XXX: named_pattern の拡張方法を書かねば... 現状では変数の型名とは無関係です。

(PATTERN)

(PAT) は、後ろに正規表現の ? を付けて (PAT)? として解釈されます。 つまり, (..) にマッチする内容が無いケースも許すパターンを書きたいときに使います。

<!yatt:args "/:article(/:comment(/:action))">

Argument Declaration

<!yatt:args
    x y z  -- 3つの引数 x y z を宣言。--
    title="text?Hello world!"
           -- text型の引数 title を宣言, デフォルト値は Hello world  --
    yesno="bool/0"
           -- bool型の引数 yesno を宣言, デフォルト値は 0 --
>

yatt の widget には引数を宣言することが出来ます。引数宣言は 正式には 引数名 = "型名 フラグ文字 デフォルト値" の形式で書かれます。 この内、型名は省略可能で、省略時は text 型(出力時に全て escape される)に なります。

引数にデフォルト値を指定するには、型名と区別するため、 デフォルト・フラグ文字 を書いてからデフォルト値を続けて書きます。

以下は正しい引数宣言の例です。

x
y=text
z="text"

victor="text?bar"
dave  ="?baz"
ginger= "?"

TYPE

引数には(escapeの)型があります。型を指定しなかった場合は "text" 型として扱われます。

text

出力時に escape されます。通常はこちらを用います。

<yatt:foo x="my x" y="my y"/>

<!yatt:widget foo x  y="text">
  &yatt:x;
  &yatt:y;

html

引数として渡される値が、既に外側で何らかの方法で 安全な html へと escape 済みであると分かっている場合に指定します。 (なお body 引数の解説は こちら を参照してください)

<yatt:bq>
  <h2>foo</h2>
  bar
</yatt:bq>

 <!yatt:widget bq body=html>
 <blockquote>
    &yatt:body;
 </blockquote>

value

引数に書いたものがターゲット言語(perl) の計算式として扱われます。 数値など計算結果を渡したい時に使います。

<yatt:expr_and_result expr="3 * 4" val="3 * 4"/>

<!yatt:widget expr_and_result expr=text val=value>
&yatt:expr; = &yatt:val;

この結果は以下のように表示されます。

3 * 4 = 12

bool

フラグ用の型です。=1 を省略出来る以外は、"value" 型と同じです。

<yatt:foo use_header/>

<!yatt:widget foo use_header="bool/0">
<yatt:if "&yatt:use_header;">
  ...
</yatt:if>

list

引数としてターゲット言語のリスト形式のデータを渡したいときに使います。

<yatt:mymenu list="1..5"/>
<yatt:mymenu list="&yatt:some_db_query();"/>

<!yatt:widget mymenu items=list>
<ul>
<yatt:foreach my=item list=items>
  <li>&yatt:item;</li>
</yatt:foreach>
</ul>

code

条件式や widget を渡したいときに使います。遅延評価されます。 widget の場合、更に引数の型指定が可能です。 (暗黙の body 引数はこの型になります。)

<!yatt:widget myquote  author=[code name=text url=text]>

<yatt:foreach my=rec list="&yatt:some_db_query();">
 ...
  <yatt:author name="&yatt:rec{name};" url="&yatt:rec{url};" />
 ...
</yatt:foreach>

XXX: attr

XXX: delegate

XXX: [delegate -exclude_var]

DEFAULT FLAG

| - undef, "", 0

値が undef, "", 0 の時はデフォルト値に置き換えられます。 (覚え方:perl の || に相当)

<!yatt:args  x="| 1">

? - undef, ""

値が undef, "" の時はデフォルト値に置き換えられます。 (覚え方:キーボードの / に shift を加えると ?)

<!yatt:args  x="?foo" y="html?bar">

/ - undef

値が undef の時はデフォルト値に置き換えられます。 (覚え方:perl の // に相当)

<!yatt:args  x="bool/0">

! - mandatory

必ず指定しなければならない引数であることを宣言します。 この指定がある場合、引数を忘れるとコンパイルエラー扱いになります。

<!yatt:args  title="!" x="value!">

Comment block

XXX: 将来的に、閉じを #--> に変更する案があります。

<!--#yatt ... --> で囲まれた範囲は yatt の解析対象から外され、 また出力にも出されません。これに対し、 #yatt を含まない普通の <!--...--> は、その通りに出力されます。

もし yatt のテンプレートにうまく動かずエラーになる箇所がある時に、 そこをコメントアウトする(字面上は残しつつ、機能はさせない、 単なるコメントにする)には、必ず #yatt のついた、 yatt のコメントを使って下さい。

Inline comment

!yatt宣言widget 呼び出しタグ, タグ型引数 の中にも、制限付きながら -- ... -- でコメントを書き入れることが出来ます(タグ内コメント)。

制限としては、「使える文字が制限される(ex. 中にタグは書けない)」、 「タグの終わり, コメントの終わり」と誤解される書き方は出来ない、があります。

タグ内コメントの例を挙げます。

<yatt:foo id="myfoo" -- id="mybar" と書こうと思ったけどやめた -- >
  ...
<:yatt:title  -- ここにもコメントを書けます -- />
  <h2>あれやこれや</h2>
</yatt:foo>


<!yatt:widget foo
   id -- id には dom id を入れて下さい, とかなんとか --
   title -- title には○○を入れて下さい... --
>
...

Processing instruction

<?perl= ... ?>

処理結果を escape して出力します。

<?perl=== ... ?>

escape せずに、生のままで結果を出力します。

<?perl ... ?>

単純に処理だけ行います。